「KOTO13」で箏の打ち込み―曲の仕上げ段階での打ち込みポイント―DTMで作曲

こんにちは。DTMで日々作曲をしている、作曲家・サウンドクリエイターのGTMです。

今日は、前回の記事の続きとして、「DTMのソフト音源「KOTO13」を使った、曲の仕上げ段階での打ち込みポイントについて」、書きます。

筆者が日頃使いながら考えた方法ですので、参考程度と捉えていただけたらありがたいです。

ちなみに、筆者は「KOTO13」を約1年愛用しています。また、お箏を実際に習い、お箏の弾き方を教えた経験があります。

この記事は、お箏に詳しくない皆さまもお読みになれるように、なるべくわかりやすく書きます。

目次

KOTO13でリアルに打ち込むためのポイント

前回の記事でもご紹介しましたが、KOTO13は、音質が良く、打ち込みでもリアルな表現ができるソフト音源だと思います。

KOTO13で、本物の演奏のように打ち込むには、ざっくり以下の2つのポイントに注目します。

KOTO13で本物の演奏のように打ち込むポイント

  1. キースイッチを使って、奏法を細かく打ち込む
  2. 音作りに関する各パラメータを、細かく設定する

それでは、この2つのポイントについて、KOTO13の3つの画面(memory画面、mix画面、play画面)ごとに、詳しく書いていきます。

キースイッチを使って、奏法を細かく打ち込む方法(memory画面)

①右手の、親指・人差指・中指のキースイッチを打ち込む

箏は、主に、右手の親指・人差指・中指の3本の指に、箏爪を付けて弾きます。

それぞれの指で、音色が微妙に異なります。キースイッチを使って3本の指を使い分けることで、微妙な音色の変化がつきます。そうすることで、リアルな演奏に近づけることができます。

実際にキースイッチを打ち込んだDAWの画面です。
Cが親指、C#が人差指、Dが中指の筝爪で弾くスイッチです。

キースイッチを打ち込むときのポイント

  1. まず、箏の前に自分が座っているところをイメージします。
  2. 箏は、13本の糸が張ってあります。自分に近い方の糸が高い音、自分から見て遠い方にある糸が低い音です。
  3. 箏爪を付けた右手3本の指を、そっと糸の上に置くイメージをします。
  4. そのまま、自分が箏を演奏しているイメージで、実際に右手の3本の指を使って、「エアギター」と同じ要領で、「エア箏」をします。
  5. すると、どの指で弾いたらいいのかが、なんとなくわかってくると思います。

どの指で弾けばいいのか、イメージが湧かないときは、箏を演奏している動画を探して、ご覧になってみてください。そうすると、弾いているイメージが、思い浮かべられるようになります。

作曲は、イメージが大切です。

箏らしい印象を出す奏法も、なるべく取り入れるように意識する

KOTO13には、箏でこそできる奏法が、キースイッチとして、たくさんプログラムされています。箏に慣れていない方は、すべてのキースイッチの音を、まず鳴らして、耳で確認してみてください。

まるでよくわからない場合は、「トレモロ」などは、曲の中で、比較的使いやすいと思います。

積極的にキースイッチを活用しようと意識することで、ぐんと箏らしい雰囲気が作り出せます。

「ベロシティー」で強弱の変化をつける

DAWの「ベロシティー」で、強弱の変化をつけると、イメージした音の雰囲気が出せます。強と弱では、かなり音の質が変わります。この音質の差を生かして打ち込むと、質の高い曲に聞こえてきます。

ベロシティーを細かく設定すると、演奏の表現力がアップします。

「半押し」と「全押し」の切り替えスイッチを覚えておくと便利

「半押し」「全押し」の切り替えスイッチは、打ち込んだ時に画面上に表示される、「HW」を押すことで切り替えられます。

ちなみに、「半押し」は、柱(じ)の左側の糸を左手で押して、半音上げる奏法。「全押し」は同様にして更に糸を強く押し込み、全音上げる奏法です。

「H」は半押し、「W」は全押しになります。
ここをクリックすることで、「半押し」か「全押し」かを、選ぶことができます。

音作りをして、自分の理想のイメージに近づける(mix画面)

音作りを細かく設定します。まずはmix画面から見ていきます。

耳で音を良く確かめながら、それぞれのパラメータを調整していきます。

リバーブを選ぶ

多種多様なリバーブが、プログラムされています。

他のトラックや全体の音と合わせて聞きながら、一番気持ち良いと感じるリバーブを選びます。

マイクを選ぶ

ダイレクト、オーバーヘッド、ルームの、ボリュームバランスを調整します。マイクも細かく設定した方が、自分の曲に合った音になります。

EQを調整する

ダイレクト、オーバーヘッド、ルームそれぞれの、EQのかかり具合を調整します。

リバーブのかかり具合を調整する

ダイレクト、オーバーヘッド、ルームそれぞれの、リバーブのかかり具合を調整します。

必要に応じて、パンも設定することができます。

音作りをして、自分の理想のイメージに近づける(play画面)

設定によって、かなり音の質が変化します。他のトラックとのバランスも聞きながら、調整していきます。

箏爪が触れてから音が鳴るまでの時間を調整する

「Plucking control」で、箏爪が触れてから音が鳴るまでの時間を調整します。

ランダム性のバランスを調整します。

この辺りは、トラックを再生しながら、自分の曲に合う位置を探すと良いと思います。

ベロシティーコントロールを調整する

「Velocity control」を調整します。プリセットから選ぶことができます。

まず箏のトラック単体で聞いて調整します。次に曲全体で聞いて調整します。

「Velocity control」の調整で、音の印象が、かなり変わります。繊細な感じにしたり、ずっと弱めな感じにしたり、力強くしたりできます。

良く耳で確かめて、調整すると良いかと思います。

エンベロープでリリースタイムを調整する

微妙な設定ですが、箏のトラック単体で聞いたり、曲全体で聞いたりしながら、一番良いポイントを探します。

まとめ

箏のリアルな演奏に近づける方法

  1. キースイッチを細かく打ち込む
  2. 音作りを細かく設定する

細かいところを丁寧に打ち込むことで、実際に演奏している臨場感が、出てきます。

ご参考までに、以下の曲は、筆者がKOTO13を使って、作曲した曲です。キースイッチを細かく打ち込み、音作りも細かく設定しています。ミックス段階でもEQ・コンプ、その他プラグインを使って、オケの中に埋もれないように音の処理をしています。

最後に―箏の打ち込みで大切なことは、箏を知ること―

箏らしい演奏に打ち込むためには、前提として、箏という楽器の特徴や特性を、知っていることが必要です。

箏とは、何本弦があるのか、右手と左手をどのように使って弾くのか、体はどのような姿勢で弾くのか、どんな奏法があって、それぞれどんな音が鳴るのか、どんな伝統曲があって、箏らしさを感じるフレーズはどんなものか、など、箏に関するたくさんの疑問に対する答えを、探しておくと、打ち込みやすくなってきます。

動画を見たりCDを聞いたり、楽譜を見たりすることを積み重ねていくことで、箏がわかってきます。

一番早いのは、思い切って箏を習いに行くことだと思います。自分で体験してみると、箏に関する疑問の答えがいっきにわかります。

筆者は、音大大学院生時代に、作曲の勉強のため、作曲の師匠のすすめもあって、生田流のお箏を習い始めました。

習うことで、五線ではない箏の楽譜も読めるようになり、楽器の特徴や特性も、箏爪での弾き方も、実際の体験として理解したので、よくわかりました。筆者は、流派もよく知らず習い始めましたが、角爪の方が好きなので、生田流の先生に習うことができて良かったと思っています。

筆者も、もっと箏の伝統曲を聞いたりして知識を増やし、箏らしさを生かした、新しい曲を作っていこうと思っています。

KOTO13は、細かく打ち込むことで、自由な表現ができます。皆さまも、DTMで箏の音色を楽しんでみてはいかがでしょうか。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

筆者GTMは、作曲した作品を、オーディオストックにて販売しております。よろしければご試聴いただき、お楽しみください。また、皆さまの豊かな生活に、お役立ていただけましたら幸いです。

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KOTO13にご興味のある方は、下記より、前回の記事もご覧になってみてください。

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この記事を書いた人

GTMのアバター GTM 作曲家・サウンドクリエイター

DTMで日々作曲をしています。新しい音楽で、明るい世界と、一つでも多くの笑顔を作ります。

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